2023/12/06 22:54


古書店や出版社、装丁家など、本に関わる仕事をしている人の本を読むのが、昔から好きでした。

当時私は図書館でパートをしていて、仕事中に気になった本は帰りに借りて読み漁っていたのですが、そのなかで一番多く読んだのが、この、本に関わる仕事の本だったのです。

その時は、本屋になろうとは考えていませんでした。
本は好きだったけど、図書館で働いた理由も、ただ、家から近くて残業もなく、子育てに都合が良かったから。
図書館の仕事は、カウンターと棚の整理。
たくさんの本に触れることは楽しかったけれど、仕事の内容は基本的に退屈で、早く終わらないかなといつも時計を眺めていました。

でも、プライベートで本に触れることは、とにかく好きでした。
東京なら神保町、京都は下鴨神社と知恩寺の古本祭り、それから個性的な本屋さん巡り。
本のあるところにいつも出かけていました。

そして今、ついに自ら本に関わり始めてしまったわけですが、それも最初から本屋をやろうとしたわけではありません。
ふとした思い付きみたいなものでした。
でも、やってみてから気づいたのです。
「私、本屋になりたかったんだ。」

改めて今、本に関わる人々の本を読み直し、また、比較的新しく出版された本も加わり、まるで先輩のように、それらの本に応援されている気持ちになっています。