2023/12/15 20:27


『自分という木の育て方』

奈良にあるカフェ「くるみの木」の石村由起子さんの本です。
石村由起子さんの本は、「私は夢中で夢をみた」という本を、以前から何度も読み返していました。
カフェとなる「場所」との出会いがとても不思議で素敵な本でした。

「くるみの木」は店名ですが、今回読んだ本のタイトルにある「木」とは自分のこと。
自分を「木」に見立てたら、どんな環境が心地よいだろうか。どんなふうに育てたいだろうか。

そんなテーマで進む文章の中に、「仕事はひとりでできない」という言葉がありました。

確かに、たくさんの仕事をこなすには仲間が必要だし、誰かに仕事を渡すことも必要だろう。
取引先とか、たくさんの関係性の中で仕事は成り立つのだろう。
そういうふうに仕事の人間関係について書かれているのかと思って読み進めたのですが、ここでの「ひと」のメインはお客様のことでした。

お客様が利用してくださってはじめて仕事が成り立つ。
だから、お客様がどうしたら来てくださるのか考えるのではなく、どうやってお客様に喜んでいただこうかと考える。

一見当たり前なのですが、視点がぐるんと変わるような言葉でもありました。
仕事は、お客様と向かい合って初めて成立するもの。お客様との相互作用で作りあげるもの。

ネットショップという、お客様の姿が見えない環境ではありますが、思いを新たに仕事をしたい、と思えた本でした。